お知らせ

しげあんちゃん⑤

2019年4月22日

三面鏡に顔を近づけ、息を吹きかけて鏡を曇らせる練習を始めました。
鏡を曇らせながら「あ い う え お」を同時に発音してもらいました。

すると「あ~」「い~」「う~」「え~」「お~」の発音になりました。その次に、ティッシュペーパーを細く薄く裂いてそのティッシュペーパーを吐く息でしっかり揺らす練習を始めました。そして、鏡を曇らせた時と同じようにティッシュペーパーを揺らしながら「あ い う え お」を同時に発音してもらいました。そして口を大きく動かすよう私の口を大きく動かして指導しました。

その結果、「は~」「ひ~」「ふ~」「へ~」「ほ~」の発音になりました。後は何度も発声練習を重ねるのみとなりました。
何らかの音や口の形と母音(あいうえお)を重ね合わせることで、母音以外の音を作ることが出来るとわかりました。これによりお風呂での私の独り言が多くなりました。

9月14日補聴器が2つ届きました。これまでのウォークマンを使った借りの補聴器よりも音量が大きく、周囲の音や家族の声も聞こえるようになりました。
その分、スナヲさんが右足で床を「ドン」と鳴らす音も良く聞こえるようになり、茂雄さんがビクッとする光景も多くなりました。

「は行」の次に「な行」の発音の練習を開始しました。お風呂の中での研究では、「ん+あ」で「な」になる予定でした。しかし、茂雄さんにそのように指導しても「な」になりません。そもそも「ん」の発音が完成していませんでした。そこで、どうして「ん」の発音ができないのかを考えました。

茂雄さんをよく観察すると、いつも口が少し開いています。口と鼻の両方で息をしているようでした。スナヲさんに2つのコップに水を入れて持って来てもらいました。まず私がコップの水を少し口にふくみ、茂雄さんにも同じようにコップの水を少し口にふくむように指導しました。そのまま少しずつ上を向くようにしました。その結果、直ぐに咽込み水を吐き出しました。

これまで鼻声を出すこともなく、うがいをすることもなったようです。口を開けまま鼻で息をすることもできません。そこで、うがいの練習を開始しました。
数日後、水を口にふくんだまま鼻声を発することが出来るようになりました。
これによりまず「ん」の発音ができました。そこから「ん+あ」に進みました。
その結果、「あ~」から「な~」になって来ました。

どうにか1つずつ形になって来ました。