三味線の練習を始めてもう6年になる。毎年ドキドキしながら三味線で参加した夏祭り。いつも師匠さんと一緒に参加している。患者さん達から、「去年と比べたら、今年は随分良かった」と毎年聞かされた。最初の頃は、医者が三味線を持ってステージに上がっただけで拍手が起きたが、今は違う。三味線の曲に合わせてどれ程盛り上がるかを期待されている。
これまでは、民謡が中心だったが、今回は子供から大人まで一緒に参加できるようにと三味線で鉄腕アトムを弾いた。前段でハワイアンを踊ったおばちゃんたちに手作りのアトムのかぶり物を身に着けて踊ってもらった。控え室での練習では、バッチリだった。 音も振り付けもバッチリ。しかし、直前に激しい雨になり観客の半分は帰った。
20分ほどで雨はあがったが、三味線の竿に付けていた目印が待っている間に汗ばんだ手で消えてしまった。更に、慌てて準備したマイクのスイッチが入ってないまま始まった。結果は、師匠さんと音が全く合わず、三味線の音も響かず、てんでんバラバラ。若いお父さんお母さん達が、何やってんだろうという顔で立っているのをステージから見るのは辛かった。暑かった。
終わった後、本当の意味で「お疲れ様~」と声を掛け合った。
まだまだ修行が足りません。