2018年12月14、15日に、子ども食堂で頑張っている人々と出会う機会がありました。子ども達の置かれている厳しい現状、経済的・精神的に苦しい環境にある親たちの現状などを教えて頂きました。
社会の制度を知る機会がなかった、教えてもらう機会がなかったため受けられるはずの社会保障も受けないまま過ごしている「情報弱者」のこと、日本の貧困の現状を知らず「自己責任」で片付ける人々との認識のギャップなど数多くの事を知りました。
今の自分に何が出来るだろうか。
現在地域で取り組んでいることは、必ず来ると思われる南海トラフの巨大地震に伴う大津波に対する備蓄米作りです。海抜10メートル以下に住んでいる多く人々が海抜20メートルの団地に逃げた後の食糧問題を考えて始めた取り組みです。3年前から始めました。まだ実験的な段階です。団地の自治会に協力してもらい、お米を少しずつですが団地の各家庭に配ったり、自治会の行事で使ってもらったりしています。新米を食べながら団地としてどのような津波対策が出来るかを考えていただいています。今は、津波対策用の備蓄米の取り組みを知ってもらっている段階です。
しかし、一部の自治会から、もう本格的に保冷庫を設置してしっかり米を備蓄する必要があるのではないかという意見が出ています。米だけではなく水の備蓄も必要だという意見もあります。そのような意見が出て来るということは、津波対策の意識が少しずつ大きくなりつつあるという事でしょうか。確かにその段階に来ているのかも知れません。実験段階から本格的備蓄にステップアップする時が来たのでしょう。
本格的備蓄をするとなると、まず米の耕作面積を増やさなくてはなりません。
収穫した米を備蓄する保冷庫の購入、設置、管理を決めて行かないといけません。その費用をどうするのかも考えなければなりません。更に、1年後に新しい米が出来た時の古米の使い道についても考えなければなりません。今考えているのは、一部は運転資金を作るために地域住民に買ってもらい、残りは子ども食堂で使ってもらうということです。
このような流れはいかがでしょうか。分かり易いと思いますが、そこに辿り着くためには資金の問題、米作りを具体的に行う労働力の問題、農業委員会のルールの問題、その他数多くの問題が発生すると思われます。しかし、流れを単純化し多くの人々に理解し易くすることがどうしても必要です。そのためには、多くの人々の知恵と力が必要です。
現在、米作りをして頂いている農家の方は81歳です。みんな仕事をしながら少しずつ力を出し合っていますが、専門的知識や判断はすべてお任せしています。このまま行くと必ず限界が来ます。時間の問題です。農業全般が同じ状況です。後継者がいません。確かに家族的後継者がいませんが、私達が社会的後継者になる必要があります。そうしなければ、先程述べた流れは実現しません。
みなさん! 一緒に考えてもらえませんか?