出会いには意味がある

医師である父と厳しかった母や兄弟に出会い、
地域のおばちゃんやおじちゃんたちに出会い、
進路指導の先生に会い、
挫折に遭い、
徳洲会病院の職員、先生方、多くの患者さんに出会い、
父と母の別れに出会い、
今はもういない多くの患者さんに出会い、
そして今の自分があります。

のんびり屋で劣等生だった自分が、
すべては仕組まれたかのように、
今、医師としてここに居ます。

1つ1つの出会いが次の出会いのきっかけとなり、
また新しい出会いが生まれます。

何故、自分は医師としてここに居るのだろうか。
何もわからないまま突き進んで来ました。
多くの「いのち」に突き動かされて来ました。
でも、どうして医師なのだろうか。
どうして医師の父の下に生まれて来たのだろうか。

最近、「もともとそうなるようになっていたのだ」と思うようになりました。

数年前に1つの本に出会いました。
飯田史彦先生の著書:「生きがいの創造」という本です。
福島大学経済経営学類の教授が書かれた本です。
3~4歳の子供達が、
お母さんのおなかの中に居た時のことや、
お父さんやお母さんを選んで生まれて来たこと、
目的を持って生まれて来たこと、
生まれる前のこと
などを話す事例が多数あることを知り
「生命のしくみ」「宇宙のしくみ」を新しい科学の観点から読み解こうとした
本です。

この本を読んで、
人生は1回だけではないんだ、
何かを学ぶために、目的を持って、自分の意思で親を選び、
何度も生まれて来ているのだ、
そして、多くの「いのち」と出会っているのだ
と思うようになりました。

全ての出来事が、出会いのきっかけになっているようです。

患者さんの存在が、私を進化させる「力」になっています。
これから、私がどんな自分に進化して行くのかは分かりません。
でも、この出会いには未来に向けての何らかの意味があると思います。
その時、振り返って初めて気づく内容だと思います。

皆さんと一緒に、生まれて来た喜び、生きる素晴らしさを共に受け止め、
今を生きる私達の「いのち」を、更に更に豊かにして行こうと思います。

医師であった父と厳しかった母、そして兄弟をはじめこれまでの多くの出会いに感謝します。