お知らせ

身近に感じられるようになった少子高齢化

2023年3月21日

介護士不足、看護師不足で施設を閉じるところが少しずつ増えつつあります。高齢者の様々な訴えや行動に向き合える余裕がなくなりつつあります。

しっかり話を聴くと落ち着くお年寄りも、自分の想いを聴いてもらえず大声になり、手足を大きく動かすようになります。

若い人達も頑張っていますが、人が足りません。時間が足りません。結果的に薬での調整になります。大人しくなりますが、介護負担が大きくなるなど次の問題が発生します。

後継者不足で高齢の農業者の負担が大きくなってきました。

高齢の夫が亡くなり、高齢の妻が地域の農業者と一緒に水田の溝掃除をしたりしています。70歳代は、若者と言われます。

溝に落ちて骨折や神経痛で農業ができなくなった農業者もいます。

新聞の情報によると、中山間部では人口減少が急速に進み高齢化率が70%という地域が増えています。
台風後の災害復興が進まず、山の維持管理ができなくなり、毎年の台風被害が慢性化しつつあります。中山間部は限界集落となり亡くなる人、移転する人が続き集落が消滅したところもあるようです。

山で頑張っている74歳の知人がいます。
一人山奥に入り、杉の木のてっぺんに近いところの若い枝を切り取り、苗木にしているそうです。
杉を伐採した後の植林用の苗木4万本を目標に頑張っているそうです。採取した若木を畑で育てて苗木にするそうです。

今そのような仕事をしている人は、もうほとんどいなくなったそうです。

宮崎県の杉の木の出荷量が全国1位になったそうです。
苗木を植えて、伐採できるまでに30年から50年かかります。
宮崎市内から見える山々に土が見えるところが多くなりました。
国立競技場にも使われている集成材は、需要が増えているようです。

しかし、30年後50年後の山の状況はどのようになっているでしょうか。農業はどのようになっているでしょうか。介護現場はどのようになっているでしょうか。

作る、育てる という基本的なことをしなければ得ることはできません。維持することも人のお世話をすることもできません。

これを行うのは人です。

これを行う人を増やすには、魅力ある地域作り、希望のある地域作り、こんなところで子育てをしたい、新しい日本を、新しい世界を作りたいと思える地域にして行く必要があると考えます。

私は、この考えで残りの人生を生きてみようと思います。