お知らせ

地方の介護現場の現状について

2024年3月28日

介護士の給料が低いためか、募集しても介護士が集まらない、一人ひとりの介護士負担が大きくなっている、事業所が経営を続けられなくなっているなど 以前よりも更に介護現場が厳しくなっています。

先日、高齢の女性が胸腹部の痛みで救急搬送され肋骨多発骨折と診断されました。
認知症もあるためか入院ではなく自宅での安静治療となりました。各医療機関に相談するも答えはやはり同じでした。
急遽往診して、訪問看護を導入し鎮痛処置、補液、痛みによる呼吸苦、酸素濃度の低下に対して在宅酸素を導入、など在宅でできる体制を作りました。

しかし、家族にとって急に仕事を休むこともできず、ご兄弟の協力を得ながら、出勤前、昼休み、帰宅後に介護をしてどうにか対応しているという患者さんを看ました。
その後、どうにか入院先がきまりましたが、今の少子超高齢化の日本の地方では同様のケースは日常茶飯事です。

老々介護の中で認知症、寝たきり、悪性腫瘍で最期は自宅でというケースも多くなりました。
その子供さんたちは、会社の経営者や指導者、なくてはならない技術者など、日本を支えている重要な立場にあります。

忙しい中、遠方から帰って来られお世話になっている介護士さんや訪問看護士さんに深々と挨拶され、本人家族に短い時間で声をかけて帰って行かれる姿を多く見てきました。

今の日本が頑張っておられるのは、安い給料でも介護士さんや訪問看護士さんが頑張っているからではないでしょうか。

今の日本を維持するためには、更に良くするためには、地方で日本の下支えをしている現場の介護士さん、訪問看護士さんたちの給料を一般企業の平均に近づける必要があると考えます。

これができないと、時間の問題で日本は衰退すると思います。