お知らせ

そんげなことせんでいっちゃが!

2020年2月3日

高齢男性の協力を得て放棄地の藪を払い終えた。その後、夕陽の中で道路沿いの田んぼの畔の草を払った。

農家の同級生が立ち寄って、「そんげ頑張らんでいっちゃが」と気遣って声をかけてくれた。話をよく聴くと、米の値段が下がってから採算が取れなくなったという。土地を売るにも、ぬかる田んぼで売れないという。本人の父親は脳梗塞で入院している。母親は高齢で整形外科など通院しており送り迎えをしている。本人も持病で視力が低下し昨年から仕事をしていないという。

同級生は「藪を払っても誰も手伝う者はおらんが。あ~きれいになったね、て言うだけじゃが」という。「20年も放置された藪をだれか払おうと思わんと?」と訊くと、同級生は「思おうか、誰も思わん!」と答える。別の通りかかった年配の男性は、「米が足りんなったら国がアメリカからコシヒカリなどの米を輸入するだけじゃろ」という。

少子高齢化、国の農業政策の結果、地方の農業は再起不能な状況に陥っている。地域農民に未来はなさそうだ。

重症だ。まずは見える形で未来造りを始めなければ、地域だけでなく国全体が戻れない状況に陥りそうだ。もうかなりその状況に入っているのを実感する。