自由に生きる君がいたからここまで来れました。
私が22歳の時、長崎での脳性まひ交流キャンプで同じ年のあなたに出会いました。 それから46年が経ちました。お母さんの教えもありあなたは自由に外出して多くの人々に出会いました。 そして、車イスごと乗れる車と出会いました。 ……
しろちゃん と おばちゃんたち
昭和33年父が診療所を開業したころ私は3歳でした。 その頃から地域のおばちゃんたちに「しろちゃん」と愛称で呼ばれていました。 小学生になり「大きくなったら何になると」ときかれると、「お医者さんになる」と答えていました。 ……
身近に感じられるようになった少子高齢化
介護士不足、看護師不足で施設を閉じるところが少しずつ増えつつあります。高齢者の様々な訴えや行動に向き合える余裕がなくなりつつあります。 しっかり話を聴くと落ち着くお年寄りも、自分の想いを聴いてもらえず大声になり、手足を大……
草取りから学んだ日本の農業事情
一昨年9月にトラクターに乗ってコスモスの畑作りを手伝ってくれた阿部さんにまた協力してもらいました。 通りかかった地元の男性を川越産業の社長と間違えて阿部さんが手を振ると和やかな世間話が始まりそのまま一緒に草取りが始まりま……
遅咲きの大事な役割
おんぶしてコスモスを見に行ったおばあちゃんが逝きました。 家族の悲しみの中に、おんぶされてコスモスを見に行った時のこと、口パクでオペラを歌って聴かせた時のことなど笑いが溢れていました。 一度お別れしましたが、10月中旬に……
介護保険の問題点
独居生活をしている90歳を越える元気な患者さんが、今年の猛暑の中 何度も熱中症で倒れ近所の方が連れて来て点滴を何度も行いました。 クーラーが嫌いで自然の風で過ごしていたようです。 話を聞くと、お風呂で立てなくなり5時間も……
音楽療法
「もう入院しないで最期まで家でゆっくり過ごしたい」と自然体を求める患者家族が増えてきました。 いつも賑やかに近所のお友達と歌ったり話したりしていた高齢のおばちゃんが、最近食べなくなり眠る時間が多くなったと連絡がありました……
地域とともに生きる
もうすぐ68歳になろうとしている私が、残りの人生で医師としてこの地域でどれ程のことができるだろうかと常々考えています。 1995年4月、父が行って来た在宅医療を引継ぎ、午前中外来、午後から往診を始めました。その数年後「宮……
できる範囲での協力
農道と畔の草払いをしました。3時間で終わるかなと思っていましたが、6時間かかりました。熱中症になる時期に伸びた草達は水路を覆い、一部は田んぼの中まで拡がっていました。 水路沿いの土地は、真夏の草刈り中に地主さんが倒れたこ……
新型コロナ感染の在宅療養について。
毎日訪問診療を行っている。 超高齢で100歳以上の在宅または施設での看取りが多くなった。 飲み込むことも難しくなった高齢の患者さんの家族に、今後の対応について意思確認を行っている。自然体を勧めるが点滴を希望されてしばらく……
8月6日、8月9日
原爆投下後調査に入った米国の科学者や医師が調査結果やこれから起きるであろうことを国に報告してもトップシークレットとなり、表には問題ないと発表される。 調査に入った米国の人々もいろんな癌で亡くなった。その原因が分かっていて……
これから求められる新しい農業
農業で結果を出すには、構想、相談、計画、準備、実行、管理、そしてまた実行など、早くても半年かかります。 猛暑時期の仕事は、そう簡単に他人に頼めません。ましてやコロナ禍の中、マンパワーを直ぐに集められません。そんな時こそ、……
食べるためだけに必死に生きる時代を終わりにしたい。
やはり、これからは食料を生産できる大地を大事にして生きて行くことだね。 食べて生きているから考えて行動し、新しい社会が生まれると思う。 食べるためだけに必死に生きる時代を終わりにしたい。
大阪の医療崩壊にアビガンは使えないのでしょうか。
2015年の治療薬の本にインフルエンザ治療薬の一つとしてアビガンが載っています。コロナに効くと注目され、2020年4月安倍元総理はアビガンの生産を増強し2020年7月に約10万人分、9月に約30万人分を目指すと言っていま……
追求すると未来が見えてくる
脱商品化。 農業者の多くは70~80代で今も頑張っている。これまでの長年の経験と労働力を商品にして蓄えたエネルギーを、脱商品化という言葉も知らないまま、今の世の中でエネルギーが足りない人のために使おうと思う農業者が少しず……
PCR検査の保険請求について
今月からPCR検査を行った具体的な理由を明記するようにと指導が入りました。理由を明記しているが、理由がなければ1万7千円以上の自己負担になります。 不安だけでのPCR検査は自己負担になりますと説明をしていますが、感染爆発……
アビガンはどうなったのでしょうか?
第1波の時は、専門家からも話が出ていたのに。7月~9月には使えるようにすると政府は言っていたのに。 第1波よりも遥かに拡大している第3波に対して、アビガンのことを誰も言いません。マスコミも取り上げません。何で誰も言わなく……
しげあんちゃん⑩
緊急で往診してみると、意識はしっかりされていますが額中央部に径3cm程の皮膚欠損があり、皮膚移植などの専門の治療が必要な状況でした。総合病院の形成外科を紹介し受診してもらいました。結果は、皮膚移植はせずに時間をかけてゆっ……
しげあんちゃん⑨
60年以上喋らなかった茂雄さん(しげあんちゃん)65歳が、文字を見て発音する生活が始まりました。母親のスナヲさん87歳も元気です。私の子供たちが使っていた積み木を持ち寄り、積み木に書いてある50音を読みながら並べて行くと……
そんげなことせんでいっちゃが!
高齢男性の協力を得て放棄地の藪を払い終えた。その後、夕陽の中で道路沿いの田んぼの畔の草を払った。 農家の同級生が立ち寄って、「そんげ頑張らんでいっちゃが」と気遣って声をかけてくれた。話をよく聴くと、米の値段が下がってから……
新しい世界を創る登校拒否児
登校拒否児と言われている人々は新しい世界を創る最先端の貴重な存在だと思う。 平等だが自由がない世界と自由だが不平等な世界が長年対立してきた。それぞれの世界はそれぞれの立場で教育がなされてきた。生まれて来た子供たちは、それ……
その向こうに
これまで小さな夢をいくつも形にして来ました。 振り返ると多くの人々の支えがありました。特に妻には随分負担を掛けて来ました。それでも形になった夢の向こうに新たな夢が膨らんで来ます。 自分だけの夢ではなく地域の人々が幸せにな……
私の夢は進行形
高校時代のオリンピックの夢は懐かしい思い出になりました。大学時代は空を飛ぶ夢を抱きエンジン付きハンググライダーを作りました。残念ながら飛びませんでした。 脳性麻痺の友達に出会い山登り用の背負い具作りが始まりました。医師に……
夢と生きる道
夢を奪うことなく進路指導して頂いた先生に感謝しています。 中学2年から機械体操を始め、道具の揃っている宮崎南高校での体操を目的に入学しました。 入学後、部員数人と共にほぼ毎日体操の練習を始めました。夢はオリンピック出場で……
高齢者と熱中症
クーラーの冷たい風を嫌って自然の風や扇風機のみで対応したい、と言う高齢者が多くなりました。 往診先で汗だくになりながらクーラーを使いましょう、と説得しても聞いてくれません。 数日後、訪問看護師から「吐いています」と連絡が……
しげあんちゃん⑧
2月からはひらがなを書く練習を始めました。2日後には自分でひらがなの書き取りをしていました。茂雄さんと一緒に「つくえ」「いす」「かがみ」「はしら」などメモ紙に文字を書き貼り付けて回りました。自分で50音を書き、自分で発音……
しげあんちゃん⑦
「た行」の発音は、これまでの組み合わせではできないことが分かりました。「た」がどのように作られているのか自分の口の中で考えました。舌を上顎に押し当てて空気の流れを止め空気圧を高めた後、一気に開放する時に「あ」と発音すると……
しげあんちゃん⑥
9月に「ん+あ」で練習した「な行」が10月に入ると「んな~」が「な~」になりました。唇の動きも良くなって来ました。唇をしっかり閉じた状態から「あ」「い」「う」「え」「お」を発音することで「ま」「み」「む」「め」「も」の発……
出会いには意味がある
医師である父と厳しかった母や兄弟に出会い、 地域のおばちゃんやおじちゃんたちに出会い、 進路指導の先生に会い、 挫折に遭い、 徳洲会病院の職員、先生方、多くの患者さんに出会い、 父と母の別れに出会い、 今はもういない多く……
しげあんちゃん⑤
三面鏡に顔を近づけ、息を吹きかけて鏡を曇らせる練習を始めました。 鏡を曇らせながら「あ い う え お」を同時に発音してもらいました。 すると「ほあ~」「ほい~」「ほう~」「ほえ~」「ほお~」の発音になりました。その次に……
しげあんちゃん④
8月に入り「あいうえお」の発音が更にはっきりして来ました。 スナヲさんには補聴器を2つ準備するようにと伝えました。補聴器の準備が出来るまでの間は昔のウォークマンを使い仮の補聴器にしました。 ウォークマンを録音状態にして、……
お年寄りと食事について
お年寄りの食事に対する不満を外来でよく耳にする。「硬いと言ったのにまた同じものが出ている」「私はこれ苦手なのにまた出ている」などなど。 以前「かあさんの家」での食事の話の中で、食事を作るまな板の音が聞こえ「今日はお隣から……
しげあんちゃん③
平成7年7月18日より聴診器を使っての発声練習が始まりました。 広告紙の裏に大きく「あ・い・う・え・お」と書き、その横に「あ」「い」「う」「え」「お」のそれぞれの口の形の絵を描きました。マイク代わりの聴診器に大きい声で「……
しげあんちゃん②
茂雄さん(しげあんちゃん)は7人兄妹の長男として、昭和7年に生まれました。 祖父は孫の茂雄さんをひどく可愛がり、茂雄さんはいつもおじいちゃんと良く喋り楽しく過ごしていたようです。しかし当時の農家は貧しく、子供が熱を出した……
しげあんちゃん ①
平成7年3月に宮崎に戻り、父の地域医療をそのまま引き継ぐことになりました。長崎の救急病院での研修、勤務医の時は、ほとんどが病院内の仕事で患者さんの生活の場に接することはほとんどありませんでした。宮崎に帰ってからは、午前中……
草取りから学ぶこと
この草は取ろう。この植物は残そう。 僕は形や見栄えで植物の命を選んでいる。 命。 みんな頑張って生きている。粘り強く生きている。 自分の命は、排除される命だろうか。選ばれる命だろうか。 草を取りながら考えることがある。 ……
備蓄米と子ども食堂をつなぎたい
2018年12月14、15日に、子ども食堂で頑張っている人々と出会う機会がありました。子ども達の置かれている厳しい現状、経済的・精神的に苦しい環境にある親たちの現状などを教えて頂きました。 社会の制度を知る機会がなかった……
近隣の農業・農地の現状報告と今後について
十数年前から日高医院近辺の農地が荒廃しゴミ捨て場になって行くのを見て来ました。往診で何度も同じ場所を通る度に何も変わらない状況に、自ら草刈り機を買い地主さんに断りを入れて一人で草払いを行ないました。 近隣の農家の人から医……
荒地を一般に開かれた農地へと頑張った18年
101歳のおばあちゃんの家の前が、何年も前から藪になっていました。藪になるといろんなゴミが捨てられます。おばあちゃんのお嫁さんと相談し、地主さんに断りを入れて草刈り機で払いました。2001年の秋のことでした。2002年春……
割れ窓理論とやすらぎの田園
割れ窓理論とは、アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングが考案した理論です。窓ガラスを割れたままにしておくと、その建物は十分に管理されていないと思われ、ごみが捨てられ、やがて地域の環境が悪化し、凶悪犯罪が多発するようになる、……
「生まれ変わり」を信じている
平成7年に帰郷後、在宅医療を開始し23年になります。 これまで400人以上を看取って来ました。家族の話を聴くとほとんどのケースに「お迎え現象」がありました。 すでに亡くなった親友に始まり、親戚、兄弟、そして父母という順番……
妻との会話。
妻との会話。 「僕は天才だと思っている」というと妻が「ハイハイ、そうね」と答える。「まだ天才の原石だけどね、まだまだ磨きが足りないだけなんだ」と言うと少し納得した様子。 生きている間に磨ききれるかの問題だ。つまり、諦めず……
在宅医療の経験から〜人生をサポートする医療のあり方を考える〜
病気を治す医療から人生をサポートする医療に、いま、私達は進化しようとしている。 自分の人生に関る病気なのに難しい医療用語で説明されると、「高学歴のお医者さんの言うことだから・・」と多くの患者さんや家族は判断を主治医に委ね……
在宅での死と病院での死
昭和33年、父の日高敏美が今の日高医院を開設した。子供の頃からドライブのつもりで父の往診に付いて回った。朝起きると、早朝の往診から帰った父から「以前一緒に往診に行ったあのおじいさんが亡くなったよ」と聞かされることがよくあ……
在宅医療現場の現実
2025年には団塊の世代が全て75歳以上の高齢者になます。 75歳以上が今より500万人以上増えて2,000万人を超えると推測されています。 6人に1人が75歳以上になるということです。 現実問題として病院のベッドは足り……
津波対策用に米を備蓄する理由
津波は必ず来ます。 宮崎市の広範囲が海岸に近く海抜10m以下です。市街地の多くがこの中に含まれます。行政、警察、消防、学校、医療機関の多くが、海抜10m以下の地域に含まれます。宮崎県沿岸における津波浸水想定説明資料(宮崎……
夢を語り合える懇親会
先日の懇親会で、自分の夢を語らせて頂きました。 平成7年宮崎に帰り日高医院での地域医療が始まりました。 16年程前から農業の高齢化と農地の荒廃が気になるようになり、田んぼを借りて田植えを始めたり、荒地を耕してコスモスを植……
津波対策の避難訓練を行ってみて判った課題 ~現実を知りましょう~
2017年3月18日 宮崎市熊野・島山地区で津波避難訓練を行いました。 複合型津波避難施設に約30人の高齢者が集まりました。 今回は、日中若い人が仕事でいない、男性もいない、中高年の女性しかい……
世界経済と人の血液の流れ
1パーセントの富裕層が世界の富の約半分(48%)を所有していると言われる。お金は体で言えば血液だ。 血液が回らなくなれば、血液の行かなくなった部位の細胞は死に至る。 よって医療現場では、血液の流れを良くするためにあらゆる……
やすらぎの田園と田植え
いよいよ備蓄米に向けての田植えです。やすらぎの田園の地主さんや近所の農家のおじさんの協力で準備ができました。地主さんはやすらぎの田園から田んぼに入れるように橋を作ったり、田んぼのあぜ道を整地したりとみんな張り切っています……
やすらぎの田園2
おじさん達がますます元気になっています。 エンジンポンプが付き田んぼに水を入れる準備ができました。地主さんと語った備蓄米作りの夢が早くも現実になってきました。 稲の生育を見ながら一時を過ごせる休憩所を作ることになりました……
やすらぎの田園
2015年春、地主さんの許可を得て、空き地にコスモスの苗を50本ほど植えました。 秋になると見事に花が咲き、地域の人々が見に来るようになりました。 土建業をされている地主さんは、みんなが喜ぶのを見て自分も何かしなくては!……
HIDAKAリーフキャリー「僕が君の足になるよ」
38年前の夏、脳性まひの交流キャンプで私と同じ年の脳性まひの男性に出会ました。彼は積極的にいろいろな会に参加していました。その後、車イスのまま乗車できる車を使ってハンディーキャブ運営委員会を一緒に立ち上げました。 残念な……
地域における高齢者医療や福祉のあり方
昭和33年に父が始めた地域医療を平成7年からそのまま引き継ぎ、現在自分流の地域医療を進めています。 私が小学校の頃から知っているおばちゃんやおじちゃん達とのお付き合いが現在も続いています。毎日夜遅くまで外で子供の帰りを待……
原点にもどろう。
夢や希望を抱き、走り始め、注目され、評価され、人が集まり、一つずつ目標を達成して来た。 人が集まると、いろんな価値観も集まる。 時の流れと共に、世の中の評価も基準も少しずつ変わって行く。 集まった人々は、夢と現実の狭間……
思い出療法(回想法)
外来診療、在宅医療、施設での診察で以前から回想法(個人的には、思い出療法と言ってきました)を部分的に使っています。長崎の病院で勤務していた時に、複数の認知症、寝たきりの患者さんから原爆の話を聴き出したことがあります。 多……
私のエネルギーの素
エネルギーの素は簡単に言えば「危機感」です。 医療が進んだ結果としての少子高齢化が今後どのような結果を招くかを追求して行くと、それは国の崩壊です。 世界一の長寿国と喜んでいる場合じゃありません。国の崩壊を回避するにはどう……
引き算の医療
在宅で看ている高齢者は、ほとんどの方がいろんな積極的治療を受けて来られています。そして、もう何もしなくていいという引き算の医療を求める方が多くなっています。 脳梗塞後、大腸癌、重度の貧血を患っている患者さんを在宅で看てい……
医療介護現場での和
施設職員が他の職員を「これも分からんのか」と激しく怒鳴っている声を聞いた利用者さんの血圧が急激に180以上に上昇し、気分不良で夕方外来受診されたことがありました。普段の血圧は130台で穏やかな方です。争い事をひどく嫌う方……
今も劣等生
医学部の時は予備校の夢を、医者になってからは卒業試験の夢を何度も見て来た。最近やっと医者として活動している夢になった。しかし、今もなお自信がなくいろいろと指導を受けている夢だ。 最近はそれで良いと思っている。これが自分だ……
未来像
戦争になると、世界の孫たちやひ孫たちが殺し合うことになる。 それぞれが、生きる手段を破壊し、生きて行けないようにする。 残るのは、悲しみと苦しみと自然破壊と100年以上に渡る遺恨。 共に生きることを選ぶと、それぞれが持つ……
宮崎から日本再生のビジョン
これからの世界情勢や日本の政治・経済を見るとあまり先行きが明るくないように思われます。日本の基本的な問題は、少子高齢化にあると思います。 そして、1964年の東京オリンピック以来の1,000兆円を越える日本の借金の問題が……
自由か平等か、それとも…
自由と平等のどちらかを選ばざるを得ない時代が続いて来た。 自由で不平等な社会か、平等で不自由な社会か、世界は大きくこの二つに分かれてきた。 自由も平等も両方必要だということは、世界の人々みんなが知っていたと思う。 しかし……
日本の人口ピラミッドとこれからの日本
「少子高齢化」という言葉は、随分前から使われています。 現在「少子高齢化」は、日本の存亡を決定する要因になりつつあります。 終戦後の第1次ベビーブーム世代が現在65才を迎えています。 その子供達の第2次ベビーブーム世代が……
あっ しろちゃん
小学校1年の時の恩師が亡くなった。 以前から、「いよいよの時は自宅で最期まで看て下さいね」と言われていた。 何度か入院を勧めたが強く拒否され、本人の希望通り在宅での療養になった。 遠方からも孫達が集まり、介護が始まった。……
介護職員が今の日本を支えている
世界で最も高齢化している日本を、瀕死の状態の日本を支えているのは、 介護現場で働いている職員です。なぜなら、あなた方介護職員がいなかったら国が滅びるからです。 あなた方介護職員がいなかったら、介護を必要とする高齢者は、病……
似顔絵
子供の頃から絵を描くのが好きだった。今も変わらない。 勤務医だったころ、黙って車イスに座っている患者さんをよく見かけた。 その脇で看護師さん達が忙しそうにカルテに記録して行く。 そっと近づいて、黙って向き合ったまま似顔絵……
アランの幸福論の紹介
現在、幸福が遠くになりつつあるような時に、アランの幸福論に出会いました。 抜粋ですが紹介します。 少しでもお役に立てればと思い書きました。 幸福になることは義務である 幸福は他人に対しても義務である 人に幸福を与えるため……
命の引き継ぎ
私たちは、病気と付き合っているのではない。その人の人生と付き合っているのだ。そして、その人の家族と付き合っているのだ。 55年前の若い父と母そして幼い兄と姉、そして孫たちにはるばる会いにきた祖父母たちの写真が数年前に見つ……
癒しの場、発見
霧島温泉から都城経由で帰るとき、素敵なドッグカフェを見つけました。 古民家を改修して作られたカフェで、時間が止まるような空間です。 良くしつけられた犬たちが迎えてくれます。おとなしくて、上手に甘えて来ます。近くに座ると、……
家族が遠くなった看取り
いろんな事があったのでしょう。施設の職員が家族に電話をしても出なかったり、電話に出ても「もう連絡しないで下さい」、「もう関係ないです」…など返事は様々。本人は、衰弱してこれまでの経過を話す元気もなければ、記憶もないようだ……
「頑張って」と言う愛情、「もう頑張らなくてもいいよ」と言う愛情
ピンピンコロリをほとんどの高齢者が求めている。しかし、今の医療はそう簡単にコロリと逝かせてくれない。脳出血、脳梗塞を起こしても脳外科での治療、リハビリにより杖歩行から車イスレベルまで回復することが多い。 中には、ほとんど……
自分の役割
五人兄弟の末っ子として昭和29年に生まれた。幼少時代は、兄達が母親から怒られる姿を見ながら賢く過ごした。父は昭和33年から開業し日中は外来、午後からは夜遅くまで往診をしていた。優しかった父の往診にいつも着いて回り、田舎の……
救急現場での医師の役割
在宅の患者さんが自宅で転倒後頻脈になっていると訪問看護からの電話が入った。 ナースが電話でやり取りしているのを聞きながら、外来患者さんの診察を行っていた。どのタイミングで往診に行くかを考えながら診察をしていると、チアノー……
馬に癒された
今の世の中、弱者に対する負担が大きくなりつつある。なぜかイライラしてどこにもぶつけようのない怒りでいっぱいになることがある。先日、この怒りをどうにか治めなければと思い一人車を走らせ、温泉に入ったりして気ままに走り続けた。……
人の物差し
どのような国に生まれ、どのような地域で生活し、どのような家庭で育ち、どのような先生や友達に出会い、どのような教育を受け、どのような仕事にめぐり合い、どのような失敗や挫折を経験したかなどにより、それぞれの価値観、考え方は一……
施設の災害対策について
特別養護老人ホームの嘱託医をしている。3.11以降、特別養護老人ホームの入所者をどのように避難させようかと関係者と検討している。 海岸に近い松林の中にあり、海抜4mしかない。建物は鉄筋コンクリートだが平屋建てだ。静かで、……