お知らせ

医療介護現場での和

2014年2月24日

施設職員が他の職員を「これも分からんのか」と激しく怒鳴っている声を聞いた利用者さんの血圧が急激に180以上に上昇し、気分不良で夕方外来受診されたことがありました。普段の血圧は130台で穏やかな方です。争い事をひどく嫌う方です。ゆっくりと話を聞いている内にもとの血圧に戻りました。

私達医療人は、どうしてもイライラしてそれが顔に出てしまうことがあります。いつも何でも気楽におしゃべりする患者さんが、口数が少なく質問だけに答えて帰って行かれる時、自分の心が顔に出ていたのだと反省させられます。

戦前戦後、いろんな苦労や嫌なことを経験され、今穏やかにゆっくりと余生を過ごされている方々には、やはり笑顔が必要です。それも心からの笑顔が必要です。

イライラは、顔に現れ、仲間の顔が緊張し、出会う人々の会話が少なくなり、みんな守りに入り静かになります。活気がなくなります。

心が穏やかでいると、自然と笑顔になり、仲間の顔も緩み、患者さんたちが気楽に話し始め、自分の心のもやもやを解消して笑顔で帰って行かれます。
待合室には、笑い声が聞こえて来ます。

イライラすることばかりの世の中になりつつありますが、だからこそ笑顔で接することができるように、自分自身が心穏やかに過ごせるように努めなければいけないと最近つくづく思います。